フィリピン人材の受入れでは、日本の在留資格手続きと並行して、フィリピン政府側の手続き——MWO(駐日フィリピン移住労働者事務所)への申請が必要になります。この手続きは情報が断片的で、「点」で調べると必ず迷子になります。
このページは、当サイトの解説記事を受入れの時系列に沿って並べた総合ガイドです。「いま自社がどの段階にいるか」から、必要な記事へたどってください。新しい記事を公開するたびに、このページへ追加していきます。
※ 個別の手続きを調べる前に全体の順序を掴んでおきたい方は、特定技能でフィリピン人を受け入れる手続きの順序をご覧ください。日本側の在留資格手続きとフィリピン側の手続きが、どこで交差し、どこで待ちが発生するのかを1枚で整理しています。
全体の流れは6段階
- 0. 制度を理解する — MWOとは何か、なぜ必要か
- 1. 申請を準備する — 契約書・公証・提出先
- 2. 提出と審査 — 申請の流れと、差し戻しの回避
- 3. 受入れ形態別の手続き — 技能実習・育成就労など
- 4. 認証後の運用 — 変更・維持管理(ここからが本番です)
- 5. 雇用の終了 — 退職・帰国時の締めくくり
段階0:制度を理解する
最初の1本です。MWOが何をする機関で、なぜ日本の手続きと別にフィリピン側の手続きが要るのか。ここが腑に落ちると、以降のすべての手続きの意味がつながります。
- MWO(駐日フィリピン移住労働者事務所)とは はじめてフィリピン人材を受け入れる方は、まずこの記事から。
- OEC(海外雇用許可証)とは フィリピン側の出国許可。COEとの違い、雇用契約との紐付き、60日の期限管理を解説します。
- 日本にいるフィリピン人を採用するときもMWO手続きは必要? 国内転職・留学生採用の落とし穴。問題は採用時ではなく一時帰国時に表面化します。
- フィリピン人従業員が一時帰国する前に OEC対応を忘れると戻れなくなります。出発前に確認すべき4点と、トラブル時の切り分け順序。
段階1:申請を準備する
MWO申請の中心は書類です。とくに雇用契約書と公証は、日本の採用実務にはない工程のため、最初の壁になります。
- MWO東京とMWO大阪の違い 管轄は勤務地で決まります。書式・運用の実務差もここで確認。
- 雇用契約書(ANNEX-B)の書き方 フィリピン様式の雇用契約書で求められる記載と、日本の雇用条件書との違い。
- MWO申請の賃金書類の作り方 審査の最重点項目。Salary Breakdownと雇用条件書を一致させる4層の整合を解説します。
- 公証役場での認証手続き(私署証書認証) 何を・なぜ公証するのか。公証役場での実際の流れと持ち物。
- MWO申請の英訳ルール 補正の原因は誤訳ではなく表記ゆれ。基準表記を先に決める実務の順序を解説します。
段階2:提出と審査
書類がそろったら提出です。審査の流れをあらかじめ知っておくと、差し戻しへの備えができます。
- MWO申請の提出方法と審査の流れ 提出手段、受理から認証までのステップ、認証後に受け取る書類。
- MWO申請の審査期間はどのくらい?【毎月更新】 実測データで見る提出から認証までの日数。差し戻し1回の重みも実例で分かります。
- MWOへの問い合わせ方法【英文テンプレート付き】 連絡先一覧と、返事が来ないときの対処法。そのまま使える英文メール3種を掲載。
- MWOの面接は何を聞かれる?英語面接の内容と準備 代理は不可、通訳は可。対策の本質は英会話ではなく、自社の申請書類の把握です。
- MWOの実地調査(会社訪問)では何を見られる? 中心は宿舎の確認。広さ・家賃控除の目安と、申請時点で整えておくべき実態を解説します。
- MWO申請で差し戻しになる理由 形式不備から内容不備まで。提出前のセルフチェックに。
- フィリピン人材が入国するまでに本人側で何が起きているか 認証後も残る本人側の5層の手続きと、送出機関に進捗を確認すべき3つのタイミング。
段階3:受入れ形態別の手続き
特定技能以外の受入れでは、手続きの構造が変わります。
- 技能実習・育成就労のMWO手続き 特定技能との違いと、監理団体の役割。
- フィリピン人を特定技能(介護分野)で受け入れるには 試験合格とビザ申請の間にMWO手続きが挟まります。採用計画を二本のレールで整理します。
- フィリピン人を特定技能(建設分野)で受け入れるには 日本側の手続きが最も重い分野。JAC・受入計画とMWOを並行させる段取りを解説します。
- 技術・人文知識・国際業務でフィリピン人を採用するには 「特定技能ではないからMWO不要」は誤解。直接雇用の免除と通算5人ルールも解説します。
段階4:認証後の運用(ここからが本番です)
認証が下りたら終わり、ではありません。MWO・DMWの認証書類は認証した時点の情報で固定されるため、会社や雇用条件が変わるたびに、現実とのズレが生まれます。このズレは、次の申請のときにまとめて表面化します。当サイトが最も力を入れている領域です。
- 会社の情報が変わったときのMWO手続き 社名変更・本店移転・代表者交代。次の申請前に整合させる考え方。
- 雇用条件を変更するときの手続き 昇給・配置転換・勤務地変更。最低賃金の改定で毎年ズレが生じる構造も解説。
- もう1人採用したいときのMWO手続き(追加求人) 認証は「枠」です。人数枠・有効期限の確認と、Additional Job Orderの必要書類を解説。
- フィリピン人材の受入れを年間で管理する方法 企業単位と個人単位の2階建てで期限を管理する。Excelテンプレート無料配布中。
段階4.5:入社後の定着
手続きを終えて入社したその日から、本当の受入れが始まります。
段階5:雇用の終了
退職・帰国は、日本側の届出とフィリピン側の精算が同時に動きます。円満な締めくくりまでが受入れです。
よくある「どこから読めばいい?」
- これから初めて受け入れる → 段階0 → 段階1の順に。
- 申請書類を作っている最中 → 段階1と段階2(特に差し戻し理由は提出前に)。
- すでに受け入れていて、社内で変化があった → 段階4。
- 退職の申し出があった → 段階5へ直行。あわせて段階4の管理表で送出管理費の停止を。
このページの今後
当サイトは「MWOのことは、このページから全部たどれる」状態を目指して記事を追加しています。審査期間の実測データ、MWOへの問い合わせ方法、分野別(介護・建設など)の受入れ実務なども順次公開し、このガイドに追記していきます。更新日はページ上部の日付をご確認ください。
本記事は情報提供を目的とした一般的な整理であり、個別の手続きの可否や必要書類・様式を保証するものではありません。制度・運用は変更されることがあります。実際の手続きにあたっては、出入国在留管理庁、移住労働者省(DMW)、各MWO(駐日フィリピン移住労働者事務所)など、各機関の最新情報を必ずご確認ください。

